フールズ・オブ・フォーチュン(Fools of Fortune)1990 
監督 パット・オコナー 
出演 メアリー・エリザベス・マストラントニオ、イェーン・グレン、ジュリー・クリスティ
                

 雰囲気にまったく馴染まない人が出ていて、出来も良くなかったし、残念でした、おしまい、で終わりたいくらいの映画。
 イギリス映画にかなりの思い入れがある私としては、この映画は見逃すことの出来ないもので、ただ、メリー・エリザベス・マストラントニオが出ていることに奇妙な印象をもっていた。だって、彼女はアメリカ人であって、しかもイギリス系ではないし、合うはずないじゃん、と思っていた。案の定、彼女は浮いている。ぷかぷか浮いている。
 なにか、流行のようにイギリスの少し前の、アイルランドとの因縁がらみを描けばいい、みたいなのって、少し食傷気味だ。
 アイルランドの資産家がなぜかIRAに狙われていて、実際襲われてしまう。家を焼かれて、皆殺しにされる。どうにか逃げ切った数人が、ウィリーと母親だ。何年か経って、大人になったウィリーがおさななじみと会い、そこから、復讐の旅に出たり、母親が自殺したり、いろいろあって、でも、話がすっきりと伝わって来ないもどかしさに閉口しながら、ほとんどいらいらしながら、見ていた。

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