シネパトスのわびしい映画館にも案外入っている。ジョン・トラボルタ人気ゆえだろう。この前の「ゲット・ショーティー」が期待したわりには良くなかったから、どうかなと思ってたんだけど、この映画の彼はいい。田舎の兄ちゃんだからぴったりなのだ。田舎の人気者という役には今、彼しかいない。
　38才の誕生祝いも一段落し、酔いさましに外に出て、なんの気なしに空を見上げたら、、、、
どうなったか、このくだりはどう見てもＵＦＯから謎の光が彼に発せられて、としか思えない。だって、それからの彼がマジックを手に入れてしまっているのだ。それが結論を先に言うと、彼は宇宙人から選ばれた人間なんかではなく、病気にかかったのだ。そういう特殊な才能を発揮するような。最後の輝きが訪れた、とでも言うか。話の流れから見て、どう考えても宇宙人から授けられた特殊技能だと思ったのに、そうではなかった。だから、「まごころを君に」とかと同じ主旨の話ということだ。病気はこういう症状を伴うことがあるのだろうか。すごく頭脳の働きが活発化し、輝きの最高峰に達し、急激に落ち込んでいく。高みに登ったまま、落ちなくてもいいのに、なぜかそうならない。これは物語だからそうなのか、それとも実際こういうことがあるのか。普通の人はそういう輝きを見ないままなのに比べればまだましだ、ということも言えるし、単純に可哀想にとも思える。私は後者の意見だ。この役はトラボルタにしか出来ないものだ。誰からも憎まれていないで、正直で、しかもいつまでも皆んなの思い出に残るような人は彼の笑顔にぴったりだ。