プリティーウーマン(Pritty Woman)1990
監督 ゲイリー・マーシャル
出演 リチャード・ギア、ジュリア・ロバーツ、ラルフ・ベラミー、ジェイソン・アレクサンダー

 「マグノリアの花たち」を見て、口は大きいし、評判ほどのことはないな、と思っていたものの、これを見るに及んで、顔の印象は変わらないものの、何か、いってみれば彼女にはATTRACTIONがあると思った。そこが人気の秘密なのだろうが、一目で気に入る場合と、このようにじっくりと分かって来る場合とがあるようだ。ということはつまり、彼女が出ている映画だったら見てみたい、と思うなったことが証拠だと思う。何か気になる存在とでもいうのだろうか。さて、リチャード・ギアも、あのにやけたふやけた役柄から来る印象も、ここではすっかり落ち着いちゃってて、鷹揚なRICH MANを演じていて、ぴったり。ちょっと他の人では考えられない役だと思う。いつも運転手付の車に乗っているものだから、自分で運転して、それも知らない街を走るなんてことはなかったものだから、案の定、道が分からなくなってしまって、なにやら怪しげな所に踏み込んでしまう、という導入部は、よく考えられていて、不自然ではないなと思った。見る前は、そこんところ、どうなっているのかなと思っていたんだけれど、上手く作ってあると思った。後の展開は定石通りで、ラストはまるで「愛と青春の旅立ち」となっていた。でも、これってめでたしめでたしなのかな。たった一人くらい救ったからといって何がとも変わらないと思うのだけれどな。シンデレラ物語と考えればいいのか。

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