はっきり言って、最低。まず、スターが出ていない、でもこれはいいとしよう。なぜなら、スターに頼らずとも、いい映画はたくさんあるから。中身が良ければ、俳優は関係ない。とはいえ、こういう見せ物のような映画には、恐竜や自然にいじめられる役には見知った顔が必要だ。ヘレン・ハントは知っていたが、もう一人は知らない。で、チラシを見たら、「アポロ13」に出ていたんだ、あの人。でも顔見ても思い出せなかった。
　こういう類の映画は主人公が人間ではなく、恐ろしい現象そのものだから、そこに力が入るのは分かる。この映画で言えば、「まず竜巻ありき」。でもって、あとからドラマをくっつけている。そのストーリーがありきたりのメロドラマ、先が見え見えで、しかも監督の前作「スピード」での教訓である、「異常な状態での恋愛は長続きしない」を無視したかのようだ。せっかく冷静な時に決意した離婚がお流れになって、もとのさやに収まったのはいいが、竜巻は毎日やってくるものではない。それに、あのドロシー2号の成功で竜巻の動きは予測出来ることになるのだったら、あんな危険なことはもうする必要がなくなるではないか、そういうことはもう二度と「異常な状態」はない、ことになる。従って、又繰り返される離婚騒ぎ、となる。そこで、ドロシー3号を作って、再挑戦「ツイスター2」の出番をねらっているのか。それは無理というもの。